2015年 筑波大学医学部 化学 過去問 解説
解答方式 |
時間 |
大問数 |
難易度 |
記述・穴埋 |
60分 |
3問 |
標準 |
■設問別分析
大問 |
区分 |
内容 |
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1 |
周期表・極性・酸化還元 |
問1から問3に関しては、周期表と電気陰制度やイオン化エネルギー、電子親和力に関する問題。問われていることは教科書レベルだが、正確な知識が要求される。問4・5に関してはやや専門的な知識が要求される。オキソ酸の酸の強さの要因が、中心元素の電気陰性度や中心元素周りに結合する酸素原子数に影響されることを知っておかねばならない。 問6の半反応式→酸化還元反応式の流れの出題は頻出であり、難易度も高いため医系受験者は必須の克服単元である。 問7の酸化還元反応における定量問題は典型の問題で標準レベルである。
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標準 |
2 |
脂肪族有機化合物 |
脂肪族に関する問題。問1は基本的な知識問題。問2は簡単そうに見えて、構造異性体の形と沸点について問われている。全体的に大問に一つから二つは少し「踏み込んだ」知識的な設問が設けられている。日頃から、表面的な暗記に頼らず、なぜそのような傾向になるのかや、性質の違いと構造的な共通点など自分で積極的に考える姿勢が求められている。 問4・5に関しては計算問題。医系入試問題ではいわゆる「一条件一文字」の単純な計算問題は出題されない。2条件以上の文章題で、未定文字が2つ以上が基本になる。条件数と未定文字数を把握するという数学の解法の基本が、問題把握の必須テクニックになる。逆に言えばそれさえできれば基本的な問題である。問6の記述は必須かつ基本。 |
標準 |
3 |
フェノール・アミノ酸 |
前問同様問1に関しては配向性に関する知識問題。教科書の発展の項目や参考書のコラムなどに掲載されるやや専門的な知識が問われる特徴が見られる。 問2・3・4・5はフェノール系の芳香族の分子式に関する問題。レベルは標準的で、解きやすい。問6はアミノ酸に関する問題。どの医学部入試でもやはり必須アミノ酸の構造式はかけるようにしておきたい。問7も筑波の特徴的な問題で、キサントプロテインの要因を記述させる問題。 |
標準 |